今から3年前彼女(Aとする)が突如消えた。
Aとは、5歳からの知り合いで、中学2年生の時に付き合い始めた。
高校は違うところに行ったけど、それでも週に一回は会うようにしていた。
大学はAの方が頭が良かったため、俺は猛勉強して、Aと同じ大学を受けた。
幸い受かることが出来て、ほんとに良かった。
そうして、大学でも、一緒に過ごしていけると思っていた。
ある時、Aのバイト終わりに、映画見ようって話になって、待ち合わせしてた。
Aはバイトが少し長引いたようで、少し遅れてきたんだけど、すごく体調悪そうで、熱ぽかった。
さすがに行けないなと思い、その日はAを自宅まで送って帰った。
しばらくして、Aに電話をかけたんだけど、全然でなくて、寝てんのかなと思ってた。
そしたらしばらくしてAから電話が来て、出てみると、
「森の中にいる!」とかいう訳わかんないことを急に言い出した。
俺は最初は冗談だと思ってたけど、向こう側から聞こえる音が完全に家にいる音じゃなくて、
テンパったAを落ち着かせて、何があったのか聞いてみた。
俺「どしたん?どこおるん?大丈夫?」
A「わからん!家帰って玄関で倒れてそのまま寝たはずなのに、起きたら、森の中にいる。」
相当深い森なのか、回線がくそほど悪かった。
終始部分的にしか聞き取れなかったが、多分こんなことを言っていた気がする。
状況的には最悪だった。
圏外になるかならないかのギリギリの状況で電話をして、最終的には途中で切れてしまったし、
位置情報も分からないし、手持ちはスマホのみだったらしい。
しかも、23時頃という、かなり危険な時間だった。
俺も相当焦っていたのか、その時はなぜ森にいるのかなんか気にしていなかった。
それよりも、Aのあまりにも危険すぎる状況に頭がいっぱいだった。
明日、見てる人いたら続きだします。おやすみなさい。
続き書きますね。
俺は、どうにかしないといけないと思い、警察へ連絡しようと試みたが、
そもそも、Aがどこにいるのかも分からない状況だったから、
まずほんとにAが家にいないのかを確認するために、A宅に行った。
0:00を回る頃くらいにA宅に着いたが、鍵がかかっていたため、合鍵で部屋に入ると、
そこには何事も無かったかのようにAが玄関で横たわって寝ていた。
やっぱりAのイタズラかと思い、かなり安心してた。
ぐっすり寝てたAを起こさないようにそっとベットに運んで看病した。
もう終電もすぎてたから、A宅で泊まっていこうと思っていた時、電話がなった。
発信者はAだった。
だけど、家にいるAの電話の発信ではなかった。
Aのイタズラかと思っていたが、まさかのAが2人いるという事実にかなり困惑したが、
家にいるAのこともあり、電話のAは、何者か分からないまま、恐怖を感じながら電話に出た。
俺「・・・もしもし?」
A「やっと繋がった…もしもし…」
俺「・・・Aなの?」
A「なにいってんの?それよりごめん。これ、最後の電話になるかも…」
俺「え?なんで?」
A「電波が届くところまで歩いてる間にライトずっとつけっぱなしだったし、ずっと俺に電話してたから…」
俺「…まじか。とりあえず今の現在地わかる?」
A「わかる。穴吹川?ってところにいる。」
ちなみに俺とAの家があるのは福岡だ。
俺「どこかわからんなー。調べるけんちょっと待ってて。」
A「いや、ごめん。もう充電なくなる。できるだけ動かないようにしてるから、早めに助けに来て。真夜中の森に1人はやばい笑」
俺「わかった。絶対見つける。死ぬなよ?」
A「うーん。わからん!死ぬかもね笑。じゃあばいばい。」
俺「ばいば…プツ」
やはり電話のAは確かにAだった。
根拠はないけど、絶対Aだと思った。電話も使えなくなった以上、Aの気持ちを考えると、ほんとにやばかっただろうと思う。
そんな中で笑っていたんだから、相当恐怖を我慢していたんだと思うと、今でも胸が痛くなる。
穴吹川がある場所を探してみると、徳島県だった。
Aはなぜそんなところにいるのかは分からない。
でも、そんなことを考えてる余裕がなかった。
その後すぐに家の近くの交番から捜索願を出すため、準備をしていた時、
ふと気づくと寝ていたAが、静かに布団から上半身だけ起こし、どこを見ているのか分からない目をしていた。
正直、死ぬほどビビった。
声をかけても返事がない。
自分の意識があるかも分からない。
どちらかと言えば、何者かに乗っ取られているような感じだった。
ほんとに恐怖で腰が抜けてしまい、逃げるように家を飛び出し、交番に向かった。
警官には、あまり紛らわしくならないように、Aがふたりいることは隠し、
ただ1時間の間に福岡から徳島の穴吹川というところに移動していた。
という誰が聞いてもおかしなことを言い、頭おかしいんじゃないかと疑われていたかもしれない。
幸い、特異性のある失踪ということで受理されたが、危ないから、捜索は朝5:30から行うとの事だ。
当時の時刻は、午前1:00過ぎ、川のそばで、
しかも秋でもあったことから、更には熱がある中だったため、死ぬほどど寒かっただろう。
普通なら死んでもおかしくない状況だ。
が、玄関のドアが空きっぱなしで、少し違和感を覚える。
行く前はかなり焦っていたけど、ドアを閉め忘れるほどではなかった。
鍵をかけた記憶もある。
そこには家にいたはずのAいなくなっていた。
電話をかけても電話に出ない。
というかそもそも、どっちのAにかけているのかも分からない。
そんなことを脳裏をよぎる。
そう考えると、途端にすごく怖くなってきた。
看病をした彼女が彼女じゃなかったと思うと。
あくまで憶測であったため、一応警察に連絡しようとしたが、
とりあえず、徳島にいる方のAの捜索時間が近づいていたため、Aの実家に連絡をして内容を伝えた。
自分でも何を言っているか分からないが、かなり現実的ではないことを言っていた。
途中、徳島県警からAが見つかったという連絡が入った。
これでやっと終わると思った。
Aはかなり体調が悪いようで、見つかった時は、意識不明だったそうだ。
熱も酷く、足には無数の切り傷があった。
靴がない状態で歩いたのだろう。
幸い、他の病気とかは見つからず、1週間程度の入院ですっかり体調も戻ったようだ。
何があったのか詳しく聞いてみるも、玄関で倒れてたはずなのに、気がついたら、徳島の山の中にいた。
という、不思議とかの域を超えていた。
どう考えても、人間が行える犯行ではない。
一体どういうことなのか、結局今でも謎のままだ。
そして、家にいたAは一体何者だったのか。
無事に徳島で見つかったAについて、どこがという訳ではないが、何か違和感を覚えていた。
今まで一緒に生きてきたAとは何かが違う気がする。
なのでそれは気のせいだと思い、今現在も仲良くくらしている。
質問がある方どうぞ。
上手くまとめられなかったので、いつかまた出すと思います。
ありがとうございました
ホントならなかなか怖かった
創作ならなかなか話が作り込まれててよかった
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